燻製に、感謝。
家で燻製をやってみた。
いらないフライパンと100円の網にフライパンのフタ。それにホームセンターで買ってきたサクラのチップを買ってきて、本で方法をみながらやってみたのである。
食材は簡単そうなチーズとウインナー。なんでも初めはドレミの歌から。
それらを燻しはじめて5分。
覗いてみると、食材の色はそこまで変わっていない。
オイラのイメージでは燻製された食材は『乾いた茶クレヨン色』なのだがそうなったのは13、4分たったころ。
煙が部屋の天井にほのかに見える状態が続く。
どれだけ屋外という環境が燻製に合っているのか、気づかされる。
良い色だ、となってチーズを取り出す。
さらに4分ほど、いぶした後、ウインナーも取り出した。
さあ、燻煙けむる中、食材は仕上がった。
ウインナーに歯を立てると、スモーキーな香り。
食材の温かさに唇を縦にとがらせ、少し開けている口で空気を出し入れする。
広がるジューシーさ。
疲れ彷徨い続けている毎日の中で、小さな幸せを感じた。
食べ終わったあと、リビングに燻煙のにおいは残る。
換気をしてもぬぐい切れないみたいだ。
しかし、この燻製された食材を食しているとき、その幸せな時間はそれを補って余りあることだ。
人間の楽しみの最も大きい要素に「うまいものを食う」ということがある。
ラーメン、寿司、さまざまな料理があるが、オイラはこのスモーキーな世界に一歩足を踏み入れた。
燻製という調理法を見つけてくれたどこかの誰かに、感謝。